雪の残る山々と棚田、谷の酒蔵(イメージ)
※イメージ(AIで作成)

山と水と寒さに恵まれた、酒どころ信州

しお澤のある長野県には、約80の酒蔵があります。南北212km・東西120kmの広い県のあちこちで、それぞれの土地の水とお米を生かしたお酒が造られています。

店の日本酒の半分ほどは、長野県のお酒です。

信州のお酒を育てる自然

  • 山と雪どけ水:飛騨山脈(北アルプス)・木曽山脈(中央アルプス)・赤石山脈(南アルプス)という3000m級の山々に囲まれ、冬は深い雪におおわれます。春の雪どけ水は地下を通って湧き出し、酒米の田んぼをうるおし、仕込み水にもなります。
  • 夏の寒暖差:夏は湿度が低く、昼と夜の気温の差が大きいため、良いお米が育ちます。
  • 冬の寒さ:きびしい冬の寒さは、江戸時代から続く「寒造り」に向いています。
  • さまざまな水系:酒蔵の標高は300mから800mまでさまざま。千曲川・犀川・木曽川・天竜川など、蔵によって使う水の流れも違います。
  • 発酵食の土地柄:みそや漬物などの発酵食品が食卓の中心だった土地柄から、香りがおだやかで、味わいのしっかりした日本酒が多く造られてきたといわれます。
信州のお酒を育てる自然
  • 山と雪どけ水3000m級の山々の雪どけ水が地下を通って湧き出し、田んぼと仕込み水に
  • 夏の寒暖差湿度が低く、昼と夜の気温の差が大きいので、良いお米が育つ
  • 冬の寒さきびしい寒さは、江戸時代から続く「寒造り」に向く
  • さまざまな水系蔵の標高は300mから800m。千曲川・犀川・木曽川・天竜川など
  • 発酵食の土地柄みそや漬物の食卓から、香りおだやかで味わいのしっかりしたお酒が多いといわれる

信州生まれの酒米

長野県では昭和のはじめに酒米づくりが始まり、その後、県独自の品種が育てられてきました。

  • たかね錦(1939年)、金紋錦(きんもんにしき)
  • しらかば錦、美山錦(みやまにしき)、ひとごこち:全国でも知られる酒米になりました。美山錦は、店の信州のお酒でもよく見かける酒米です。
  • 山恵錦(さんけいにしき):2020年に品種登録された、新しい長野県の酒米です。

信州生まれの酵母

酵母は、糖をアルコールに変え、お酒の香りを生み出す微生物です。

  • 協会7号酵母:長野県の酒蔵(諏訪の真澄)で見つかった酵母で、今も全国の酒蔵で使われています。
  • 長野酵母(アルプス酵母):長野県の試験場が1968年に「NP1(長野ピンク号)」を生み出し、そのあと「長野酵母C(アルプス酵母)」「長野酵母D」が誕生しました。リンゴのような甘い香りが特徴です。
  • 長野酵母R(2019年):ふくらみのある香りと、リンゴ酸による酸味が特徴です。
山のふもとの湧き水(イメージ)
※イメージ(AIで作成)

信州の水

日本酒を1升造るには、その約20倍の仕込み水が要るといわれます。長野県の多くの蔵は湧き水を使い、その多くは中硬水から軟水です。一般に、硬い水は力強いお酒に、やわらかい水はやさしいお酒になるといわれます。

信州の日本酒の歴史

  • 諏訪地方には、古くから濁り酒(どぶろく)の神事が伝わっています。
  • 平安時代の『今昔物語』には、信濃の国で、お酒にクルミをすり入れたものがふるまわれた話があります。
  • 江戸時代に酒の税ができたころ、確認できるだけで193の酒蔵があり、全体では500〜600ほどあったと考えられています。明治にはさらに増えて千数百にのぼりました。
  • 戦時中の企業整備令(1942年)で多くの蔵がまとめられ、戦後、1953年に長野県酒造組合ができました。今も県の試験場とともに、県独自の酒米や酵母の開発が続けられています。

品質の目じるし「GI長野」と「信濃大町」

長野県のお酒には、国の地理的表示(GI)があります。

  • GI長野:長野県で造られる日本酒とワインの地理的表示です。長野県が2002年度に始めた「長野県原産地呼称管理制度」(日本酒とワインの認定は2003年度から)は、日本酒とワインについては2021年度にこのGIに移りました。基準を満たし、審査に合格したお酒が「GI長野」を名乗れます。
  • GI信濃大町:大町市で造られる日本酒の地理的表示です(2023年指定)。
信州の酒米・酵母・GIのあゆみ
  1. 1939年たかね錦長野県の酒米
  2. 1942年企業整備令多くの蔵がまとめられる
  3. 1953年長野県酒造組合ができる
  4. 1968年長野酵母「NP1(長野ピンク号)」そのあとアルプス酵母(長野酵母C)、長野酵母Dが誕生
  5. 1978年美山錦長野県の農事試験場で生まれた酒米
  6. 2003年度長野県原産地呼称管理制度で、日本酒の認定が始まる
  7. 2019年長野酵母Rふくらみのある香りと、リンゴ酸による酸味
  8. 2020年山恵錦品種登録された、新しい長野県の酒米
  9. 2021年度「GI長野」に移る日本酒とワインの地理的表示
  10. 2023年「GI信濃大町」大町市の日本酒の地理的表示

南信州のお酒と、しお澤

店のある飯田・下伊那をふくむ伊那谷や、木曽・諏訪の蔵とは、長くお付き合いが続いています。

酒蔵ものがたりで読む

  • 第7回「真澄」(協会7号酵母が生まれた蔵) 2026年11月27日に公開予定
  • 第4回「御湖鶴 第2章 金紋錦」(信州の酒米・金紋錦) 2026年11月6日に公開予定
  • 第11回「明鏡止水」 2027年1月1日に公開予定
  • 第57回「和田龍『山恵錦』」(新しい酒米・山恵錦) 2027年11月26日に公開予定
このページの出典(参考にした資料 3件)

このページは、国や公的機関、業界団体、造り手、研究機関などの資料で確かめたことをもとに、店の言葉でまとめています。リンク先は2026年10月に確かめたもので、その後に移ったり変わったりしていることがあります。外国語の資料もあります。

  1. 長野県酒造組合 nagano-sake.or.jp
  2. 国税庁 GI一覧 nta.go.jp
  3. 長野県 pref.nagano.lg.jp

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