酒屋の棚に並ぶ、いろいろなお酒(イメージ)
※イメージ(AIで作成)

ラベルの言葉が分かると、お酒選びがもっと楽しくなります

ラベルに書かれた言葉には、法律や業界の決まりがあるものが多くあります。よく見かける言葉を、お酒の種類ごとにまとめました。分からないことは、店頭でお気軽にお尋ねください。


日本酒

原料と造り方

  • 精米歩合(せいまいぶあい):玄米を磨いて、どれだけ残したかを表す数字。「60%」なら外側を40%削り、60%を残したお米。→日本酒の造り方
  • 酒造好適米(しゅぞうこうてきまい):酒造りに向いた性質を持つお米の品種。山田錦・美山錦・ひとごこちなど。→信州の日本酒
  • こうじ(麹):蒸したお米にこうじ菌を育てたもの。お米のでんぷんを糖に変える。→日本酒の造り方
  • 酒母(しゅぼ・もと):こうじ・蒸し米・水に酵母を加え、酵母をたくさん増やしたもの。→日本酒の造り方
  • 生酛(きもと):自然の乳酸菌の力で酒母を造る、昔ながらの手間のかかる方法。お米をすりつぶす「山卸し」をする。
  • 山廃(やまはい):生酛の「山卸し」をやめた方法(山卸廃止酛)。
  • 速醸(そくじょう):はじめから乳酸を加えて酒母を造る方法。
  • もろみ:酒母にこうじ・蒸し米・水を加えて発酵させたもの。
  • 三段仕込み:もろみを4日かけて3回に分けて仕込むこと(初添・踊り・仲添・留添)。
  • 並行複発酵(へいこうふくはっこう):お米の糖化と、酵母のアルコール発酵が、同じタンクの中で同時に進むこと。日本酒ならではの造り方。
  • 上槽(じょうそう):もろみをしぼって、お酒と酒かすに分けること。
  • 槽搾り(ふなしぼり)・袋吊り(ふくろづり):槽搾りは、袋に詰めたもろみを「槽」に並べてゆっくりしぼる方法。袋吊りは、袋を吊るして自然にしたたるしずくだけを集める方法。
  • あらばしり・中垂れ・責め:しぼり始めの白くにごったお酒が「あらばしり」、その次が「中垂れ」、最後に圧をかけてしぼり出すお酒が「責め」。
  • おり引き:しぼったお酒を置いて、沈んだ「おり」と上澄みを分けること。
  • 無ろ過:ろ過をしないで出荷するお酒。
  • 火入れ(ひいれ):お酒を60〜65℃ほどに温めて、品質を安定させること。ふつうは2回。
  • 割水(わりみず):出荷の前に水を加えて、アルコール分を調えること。
  • 寒造り(かんづくり):冬の寒い時期に酒を造ること。江戸時代から広まった。
  • 杜氏(とうじ)・蔵人(くらびと):杜氏は酒造りの最高責任者、蔵人は杜氏のもとで働く人たち。

種類と表示

  • 特定名称酒:吟醸酒・大吟醸酒・純米酒・純米吟醸酒・純米大吟醸酒・特別純米酒・本醸造酒・特別本醸造酒の8つ。原料と精米歩合などの決まりを満たしたお酒。→日本酒の種類とラベルの読み方
  • 純米酒(じゅんまいしゅ):お米と米こうじだけで造ったお酒。
  • 吟醸酒・大吟醸酒:よく磨いたお米を低い温度でゆっくり発酵させる「吟醸造り」のお酒。精米歩合は吟醸酒が60%以下、大吟醸酒が50%以下。
  • 本醸造酒(ほんじょうぞうしゅ):精米歩合70%以下のお米に、醸造アルコールを少し加えたお酒。
  • 醸造アルコール:吟醸酒や本醸造酒に少し加えるアルコール。使える量は白米の重さの10%以下と決められている。香りが高く、すっきりした味わいになる。
  • 普通酒(ふつうしゅ):特定名称酒にあたらない日本酒。
  • 吟醸香(ぎんじょうか):吟醸酒に特有の、果物のような華やかな香り。
  • 生酒・生詰め酒・生貯蔵酒:一度も火入れをしないのが生酒、貯蔵前だけ火入れしたのが生詰め酒、瓶詰めのときだけ火入れしたのが生貯蔵酒。
  • ひやおろし:冬に仕込んだお酒を一度火入れして貯蔵し、夏を越して味がととのったところを、二度目の火入れをせずに出荷するお酒。秋のお彼岸を過ぎたころから出回る。
  • 秋あがり:冬から春に造ったお酒が、夏を越して秋に味がまろやかになること。
  • 原酒(げんしゅ):しぼったあと、水を加えていないお酒。
  • 古酒(こしゅ)・新酒(しんしゅ):その年度に造ったお酒が新酒、前の年度かそれより前に造ったお酒が古酒。長く寝かせたお酒を古酒と呼ぶこともある。
  • 樽酒(たるざけ):木の樽で貯蔵して、木の香りをつけたお酒。
  • にごり酒:もろみを目の粗い布などで軽くこした、白くにごったお酒。
  • 生一本(きいっぽん):ひとつの蔵だけで造った純米酒。
  • 貴醸酒(きじょうしゅ):仕込みの水の一部の代わりに日本酒を使って仕込む、濃く甘口のお酒。
  • 日本酒度(にほんしゅど):お酒の重さ(比重)を表す数字。マイナスが大きいほど甘く、プラスが大きいほど辛い傾向。
  • 酸度(さんど):お酒に含まれる酸の量。高いと味が濃く辛く、低いと淡く甘く感じる。
  • アミノ酸度:コクやうまみのもとになるアミノ酸の量を表す数字。
  • 製造年月:ラベルの製造年月は、お酒を瓶に詰めた年月。
  • GI(地理的表示):産地の名前を守る国の制度。日本酒では「日本酒」「長野」「信濃大町」など。→信州の日本酒

楽しみ方

  • 雪冷え・花冷え・涼冷え:冷やした日本酒の呼び名。約5℃・約10℃・約15℃。→日本酒の楽しみ方と保存
  • 日向燗・人肌燗・ぬる燗・上燗・熱燗・飛び切り燗:温めた日本酒の呼び名。約30℃から55℃以上まで。
  • びん香(びんか):光に当たったお酒に出る、劣化したにおい。

焼酎・泡盛

  • 単式蒸留焼酎(焼酎乙類):昔ながらの単式蒸留機で蒸留した、アルコール分45度以下の焼酎。→焼酎の基礎
  • 連続式蒸留焼酎(焼酎甲類):連続式蒸留機で蒸留した、アルコール分36度未満の、くせの少ない焼酎。
  • 本格焼酎:単式蒸留焼酎のうち、米・麦・芋などとそのこうじ、水など、決められた原料だけで造ったもの。
  • 黒こうじ・白こうじ・黄こうじ:焼酎造りに使うこうじ。黒こうじはクエン酸を作って、もろみを雑菌から守る。
  • 一次もろみ・二次もろみ:こうじに水と酵母を加えたものが一次もろみ。そこに芋や麦などの主原料を加えたものが二次もろみ。
  • 常圧蒸留・減圧蒸留:常圧蒸留は香りや味わいが豊かに、減圧蒸留は軽やかになる。
  • 黒糖焼酎:黒糖と米こうじで造る焼酎。奄美群島だけで造ることが認められている。
  • ロクヨン:焼酎6・お湯4のお湯割り。
  • 黒ぢょか:鹿児島で、水で割った焼酎を温めるのに使う酒器。
  • 泡盛(あわもり):黒こうじ菌の米こうじと水だけを原料にし、単式蒸留機で蒸留した沖縄のお酒。→泡盛と古酒
  • 全こうじ仕込み:原料のお米をすべてこうじにして仕込む、泡盛の造り方。
  • 古酒(クース):3年以上貯蔵した泡盛。2015年からは、中身の全部が3年以上のものだけが「古酒」と書ける。
  • 仕次ぎ(しつぎ):古いかめから汲んだ分を、次に古いかめから順に足していき、古酒を育てる沖縄の知恵。

ワイン

造り方とタイプ

  • かもし発酵:主に黒ぶどうを、皮や種ごと発酵させること。赤ワインの色と渋みが生まれる(白ぶどうを皮ごとかもすワインもある)。→ワインの造り方とタイプ
  • タンニン:主にぶどうの種や皮から出る、渋みのもと。
  • 瓶内二次発酵(伝統的製法):ワインを瓶の中でもう一度発酵させて泡を生む方法。シャンパーニュやカバ。
  • シャルマ方式(タンク方式):大きなタンクの中で二次発酵させて泡を生む方法。
  • 貴腐ワイン:貴腐菌がついて水分の抜けたぶどうから造る、濃い甘口ワイン。ソーテルヌなど。
  • アイスワイン(アイスヴァイン):木の上で自然に凍ったぶどうを、凍ったまましぼって造る甘口ワイン。ドイツやカナダでは、そう決められています。
  • 酒精強化ワイン:発酵中や発酵後のワインに、ぶどうから造ったアルコール(蒸留酒)を加えて、アルコール分を高めたワイン。ポート・シェリー・マデイラなど。
  • ヴァン・ドゥー・ナチュレル(天然甘口ワイン):発酵中の果汁にぶどうのアルコールを加えて発酵を止めた、フランス南部の甘口ワイン。
  • シュール・リー:発酵のあと、冬を越して少なくとも翌年の3月1日まで、澱(おり)の上でワインを寝かせてから瓶に詰める造り方。ミュスカデなど。
  • ソレラ:古い樽から少しずつ汲み出し、若い樽から順に足していくシェリーの熟成の仕組み。
  • フロール:シェリーの表面に浮かぶ酵母の膜。フィノやマンサニーリャを育てる。
  • クヴェヴリ:ジョージアの、卵の形をした大きな素焼きのかめ。地中に埋めてワインを造る。

表示と格付け

  • ヴィンテージ:ぶどうを収穫した年。
  • 日本ワイン:日本でとれたぶどうだけを使い、日本で造ったワイン。→日本ワインと信州のワイン
  • 国内製造ワイン:日本で造ったワイン全体。海外の濃縮果汁や輸入ワインを使ったものも含む。
  • 85%ルール:日本ワインのラベルに産地名・品種名・収穫年を書くには、それぞれ85%以上であること。
  • AOP(AOC):フランスなどの原産地呼称。決められた地域・品種・造り方を守ったワインだけが名乗れる。→フランスのワイン
  • IGP:地理的表示保護。AOPより幅の広い、産地と結びついたワイン。
  • グラン・クリュ・プルミエ・クリュ:ブルゴーニュなどの特級畑・1級畑(ボルドーでは、シャトーの等級の呼び名)。
  • DOCG・DOC・IGT:イタリアの格付け。→ヨーロッパのワイン
  • DO・DOCa・ビノ・デ・パゴ:スペインの格付け。
  • クリアンサ・レセルバ・グラン・レセルバ:スペインのリオハなどで、熟成の長さを表す呼び名。
  • プレディカーツヴァイン:ドイツの、収穫時のぶどうの熟し具合による格付け(カビネット〜トロッケンベーレンアウスレーゼ)。
  • トロッケン・ハルプトロッケン:ドイツの辛口・中辛口の表示。
  • DAC:オーストリアの、産地らしさが特に強い品質ワインの呼び名。
  • AVA:アメリカのぶどう栽培地域。→新世界とジョージアのワイン
  • ブリュット:泡のワインの辛口の表示。

ぶどうの品種(店でよく見るもの)

品種ごとの特徴は、ぶどう品種事典 のページで詳しくご紹介しています。

  • 甲州:日本で古くから育てられてきた白ぶどう。
  • マスカット・ベーリーA:川上善兵衛が1927年に生み出した、日本の黒ぶどう。
  • カベルネ・ソーヴィニヨン:ボルドーのメドックなどの主な黒ぶどう。
  • メルロ(メルロー):ボルドーの右岸などの主な黒ぶどう。長野県でも多く育てられている。
  • ピノ・ノワール:ブルゴーニュやシャンパーニュの黒ぶどう。
  • シャルドネ:ブルゴーニュやシャンパーニュの白ぶどう。
  • ソーヴィニヨン・ブラン:ボルドーやロワール(サンセールなど)、ニュージーランド、チリなどの白ぶどう。
  • リースリング:ドイツを代表する白ぶどう。
  • ガメイ:ボジョレーの黒ぶどう。
  • ネッビオーロ・サンジョヴェーゼ:イタリアのバローロ・バルバレスコ(ネッビオーロ)、キャンティ・ブルネッロ(サンジョヴェーゼ)の黒ぶどう。
  • テンプラニーリョ:スペインのリオハなどの黒ぶどう。
  • グリューナー・ヴェルトリーナー:オーストリアでいちばん多い白ぶどう。
  • カルメネール:チリを代表する黒ぶどう。
  • マルベック:アルゼンチンのメンドーサでいちばん多い黒ぶどう。

ウイスキー

  • モルトウイスキー:大麦麦芽(モルト)だけを原料にしたウイスキー。→ウイスキーの造り方と種類
  • グレーンウイスキー:とうもろこしなどの穀物を主な原料に、連続式蒸溜機で蒸溜したウイスキー。「サイレント・スピリッツ」とも呼ばれる。
  • シングルモルト:ひとつの蒸溜所のモルトウイスキーだけを使ったもの。
  • ブレンデッドウイスキー:モルトとグレーンを合わせたもの。
  • シングルカスク:ひとつの樽のウイスキーだけを瓶に詰めたもの。
  • カスクストレングス:樽から出したままの度数で瓶に詰めたもの。
  • ノンチルフィルタード:冷やしてこす「冷却ろ過」をしていないもの。
  • ピート:泥炭。麦芽を乾かすときに焚くと、スモーキーな香りがつく。
  • ポットスチル:銅でできた単式の蒸溜器。
  • ニューポット:蒸溜したばかりの、樽に入れる前の無色透明の原酒。
  • 天使の分け前:熟成中に樽の中のウイスキーが少しずつ減っていく分。
  • 年数表示(12年など):使った原酒のうち、いちばん若い原酒の年数。
  • ミズナラ樽:日本のオークで作った樽。お香のような香りが生まれる。
  • ジャパニーズウイスキー:日本洋酒酒造組合の基準(2021年)を満たした、日本で造って日本で3年以上貯蔵したウイスキー。→世界のウイスキー
  • スコッチ・アイリッシュ・バーボン・テネシー・カナディアン:それぞれの国や州の決まりで造られたウイスキー。→世界のウイスキー

リキュール・スピリッツ・そのほか

  • リキュール:お酒に果物やハーブなどの香りや味を移し、甘みを加えたお酒。→リキュールと梅酒
  • 本格梅酒:梅・糖類・お酒だけを原料にし、酸味料・着色料・香料を使っていない梅酒。
  • スピリッツ:ジン・ウォッカ・ラム・テキーラなどの蒸留酒。→スピリッツとそのほかのお酒
  • ボタニカル:ジンの香りづけに使う、ジュニパーベリーや柑橘の皮、香草などの植物。
  • ロンドン・ドライ・ジン:すべての植物原料を一緒に蒸溜し、色はつけず、甘みもほとんど加えないジン。造り方の呼び名。
  • 100%アガベ:アガベの糖だけで造ったテキーラ。
  • ブランコ・レポサド・アネホ:熟成の長さによるテキーラの呼び名。
  • VS・VSOP・XO:コニャックの熟成の表示。いちばん若い原酒が2年・4年・10年以上(アルマニャックなど、ほかのブランデーでは年数がちがう)。
  • グラッパ:ぶどうの搾りかすから造る、イタリアの蒸留酒。
  • 本みりん:もち米・米こうじ・焼酎などから造る、アルコール分14%ほどの調味料。法律の上ではお酒の仲間。
  • 紹興酒:中国の浙江省紹興市で造られる、もち米のお酒(黄酒)。
このページの出典(参考にした資料 12件)

このページは、国や公的機関、業界団体、造り手、研究機関などの資料で確かめたことをもとに、店の言葉でまとめています。リンク先は2026年10月に確かめたもので、その後に移ったり変わったりしていることがあります。外国語の資料もあります。

  1. 国税庁「清酒の製法品質表示基準」の概要、酒類総合研究所「清酒の商品ラベルの読み方」 nrib.go.jp
  2. 月桂冠 gekkeikan.co.jp
  3. 日本酒造組合中央会「日本酒用語集」 japansake.or.jp
  4. 同「ひやおろし」 japansake.or.jp
  5. EU規則 1308/2013 附属書VII 第II部 3 eur-lex.europa.eu
  6. legislation.gov.uk
  7. IVBAM vinhomadeira.com
  8. IVDP 原産地呼称の仕様書 ivdp.pt
  9. INAO ミュスカデ・セーヴル・エ・メーヌ仕様書 extranet.inao.gouv.fr
  10. ロワールワイン委員会 vinsdeloire.fr
  11. ドイツワインインスティトゥート deutscheweine.de
  12. inspection.canada.ca

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