新世界の広いぶどう畑(イメージ)
※イメージ(AIで作成)

「新世界」のワイン

南北アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカなど、16世紀以降にヨーロッパから移り住んだ人々がワイン造りを広めた国々を「新世界」と呼ぶことがあります。ラベルに品種名を大きく書いたワインが多く見られます。

チリ

南北に細長い国土に、北の乾いた土地から南まで、ワインの産地となる谷が続きます。西の太平洋からの海風と、東のアンデス山脈から夜に下りてくる冷たい風が、ぶどうを育てます。

産地特徴主な品種
エルキ・ヴァレー北の乾いた地域。天文台があるほど空が澄んでいるシラー、ソーヴィニヨン・ブラン
レイダ・ヴァレー太平洋に近い海岸の斜面ソーヴィニヨン・ブラン、シャルドネ、ピノ・ノワール
コルチャグア・ヴァレー海とアンデスの風で谷が冷やされ、ぶどうがゆっくり熟すカルメネール、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー
クリコ・ヴァレー大きく多様な産地。昼は暖かく夜は涼しいカベルネ・ソーヴィニヨン、ソーヴィニヨン・ブラン

カルメネール

もとはフランスのボルドーの品種でしたが、19世紀の半ば以降、ヨーロッパの畑からほとんど姿を消しました。1994年、チリでメルローとして育てられていたぶどうの中にカルメネールがあることが分かり、今ではチリを代表する品種になっています。

アルゼンチン

  • メンドーサ:アルゼンチンでいちばん重要なワインの州で、世界の主な産地のひとつです。アンデス山脈が気候をつくり、標高の高い乾いた土地にぶどう畑が広がります。
  • ウコ・ヴァレー:メンドーサの中の、標高1,000メートルを超える畑もある産地です。
  • マルベック:メンドーサでもっとも多く植えられている黒ぶどうです。

アメリカ

ラベルの決まり

表示決まり
AVA(アメリカぶどう栽培地域)の名前そのAVAのぶどうを85%以上使う
州・郡の名前その州・郡のぶどうを75%以上使う
品種名その品種を75%以上使う
収穫年AVAの名前なら、その年のぶどうを95%以上使う

※国(連邦)の決まりです。カリフォルニア州では「California」と書くならカリフォルニアのぶどう100%、オレゴン州では州・郡・AVAの名前は州内のぶどう100%(その地域のぶどう95%以上)、品種名は90%以上など、州によってはもっと厳しい決まりがあります。

アメリカのラベルの決まり国(連邦)の決まり
  • 85%以上AVAの名前そのAVAのぶどう
  • 75%以上州・郡の名前その州・郡のぶどう
  • 75%以上品種名その品種
  • 95%以上収穫年AVAの名前のとき、その年のぶどう

カリフォルニア州やオレゴン州のように、州によってはもっと厳しい決まりがあります。

ナパ・ヴァレー(カリフォルニア州)

1981年に、カリフォルニアで最初のAVAに認められた産地です。長さ約30マイル(約50キロメートル)の谷で、カリフォルニアのぶどうの収穫量のわずか4%ほどですが、世界でも2%しかないといわれる乾いた地中海性の気候と、さまざまな土に恵まれています。ワイナリーの95%が家族経営で、谷の中には17の小さなAVAがあります。

  • カリストガ:谷の北の暖かい地区。火山性の土で、カベルネ・ソーヴィニヨンやジンファンデルが育ちます。
  • オークヴィル:霧がぶどうの酸を守り、カベルネ・ソーヴィニヨンで知られます。
  • セント・ヘレナ:谷でいちばん幅の狭い、暖かい地区です。

そのほかの産地

  • ハッピー・キャニオン・オブ・サンタ・バーバラ(カリフォルニア州、2009年AVA)
  • ローグ・ヴァレー(オレゴン州、1991年AVA)

オーストラリア

  • バロッサ・ヴァレー:アデレードの北東の産地で、1842年にさかのぼる、ぶどう栽培とワイン造りの歴史があります。地中海性の気候で、日差しが多く雨が少なく、フルボディの赤に向いています。1843年までさかのぼる、世界でも最古級のシラーズの樹が残っています。シラーズが畑の半分を占めます。
  • ラベルの決まり:収穫年・品種・産地を書くときは、それぞれ85%以上であることが決められています。

ニュージーランド

主な10の産地が、南北約1,600キロメートルにわたって並び、どの畑も海からおよそ130キロメートル以内にあります。冷涼な海洋性の気候で、ぶどうがゆっくりと熟します。

  • ソーヴィニヨン・ブラン:畑の3分の2以上を占め、世界のソーヴィニヨン・ブランの17%がニュージーランド産といわれます。
  • ピノ・ノワール:輸出で2番目に多い品種です。
  • 畑の98%が、環境に配慮したワイン造りの認証を受けています。
ジョージアのクヴェヴリ(イメージ)
※イメージ(AIで作成)

ジョージア ワイン発祥の地のひとつ

クヴェヴリ

ジョージアでは、クヴェヴリと呼ばれる卵の形をした大きな素焼きのかめで、ワインを造ってきました。ジョージアの国立ワイン庁は、このワイン造りが8,000年前に始まったと伝えています。

ぶどうの果汁を、皮や種、茎と一緒にクヴェヴリに入れ、封をして地面に埋め、5〜6か月かけて発酵・熟成させます。地中は温度が一定に保たれます。この伝統の造り方は、2013年にユネスコの無形文化遺産に登録されました。

クヴェヴリのワイン造り2013年、ユネスコの無形文化遺産に
  1. 仕込むぶどうの果汁を、皮や種、茎と一緒にクヴェヴリへ
  2. 埋める封をして地面に埋める。地中は温度が一定
  3. 発酵・熟成5〜6か月かけて、ゆっくりと

クヴェヴリは、卵の形をした大きな素焼きのかめです。ジョージアの国立ワイン庁は、このワイン造りが8,000年前に始まったと伝えています。

ラチャ地方とフヴァンチカラ

ラチャ地方は、リオニ川の峡谷の斜面にぶどう畑が広がる山あいの産地で、畑が少なく、めずらしい品種が育ちます。

  • フヴァンチカラ:ジョージアの原産地呼称の登録番号1番の、天然の半甘口の赤ワインです。アレクサンドロウリとムジュレトゥリという2つの品種だけを使い、発酵を途中で止めて、ぶどうの甘みを残します。
このページの出典(参考にした資料 11件)

このページは、国や公的機関、業界団体、造り手、研究機関などの資料で確かめたことをもとに、店の言葉でまとめています。リンク先は2026年10月に確かめたもので、その後に移ったり変わったりしていることがあります。外国語の資料もあります。

  1. Wines of Chile winesofchile.org
  2. Wines of Argentina api.winesofargentina.org
  3. TTB ttb.gov
  4. 27 CFR 4.23・4.27、AVA認定日 ttb.gov
  5. ナパ・ヴァレー・ヴィントナーズ napavintners.com
  6. Wine Australia バロッサ wineaustralia.com
  7. ラベル wineaustralia.com
  8. NZ Winegrowers nzwine.com
  9. UNESCO ich.unesco.org
  10. 国立ワイン庁 wine.gov.ge
  11. wine.gov.ge

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