焼酎は、原料の数だけ味わいがあります

本格焼酎は、芋・麦・米・黒糖のほかにも、いろいろな原料から造られています。

そば、じゃがいも、とうもろこし、日本酒の酒かす、そして、くりやしそ、ごま、緑茶まで。

焼酎は、ふつう、主な原料の名前で「○⁠○⁠焼酎」⁠と呼ばれます。

原料で見る本格焼酎芋・麦・米・黒糖を切り替えて見る
  1. 主な原料しゅげんりょう焼酎は、ふつう主な原料の名前で呼ばれる。芋さつまいも麦大麦(でんぷんの多い二条大麦)米お米黒糖黒糖
  2. こうじ蒸した米や麦などに、こうじ菌を育てる。芋米のこうじ(芋のこうじを使うものもある)麦米こうじか麦こうじ米米こうじ黒糖米こうじ(使うことが決まり)
  3. 一次もろみいちじもろみこうじに水と酵母を加えて、酵母を増やす。どの原料も同じ。
  4. 二次もろみにじもろみ一次もろみに、主な原料と水を加えて発酵させる。芋蒸したさつまいも麦蒸した大麦米蒸したお米黒糖溶かした黒糖
  5. 蒸留じょうりゅう単式蒸留機で蒸留する。芋常圧蒸留が多い麦減圧蒸留などの、軽い味わいのものが多い米常圧も減圧も(球磨焼酎)黒糖常圧蒸留が多い
  6. 香りと味わいかおり原料のちがいが、香りと味わいのちがいに。芋さつまいもの甘い香りと、まろやかな甘み麦繊細な香りと、まろやかな甘み米おだやかな甘みで、すっきり黒糖黒糖の甘い香りに、ココナッツのような風味
  7. 主な産地さんち芋鹿児島県・宮崎県麦長崎県の壱岐・大分県米熊本県の人吉・球磨地方黒糖鹿児島県の奄美群島だけ

本格焼酎になれる原料

本格焼酎を名乗れるのは、決められた原料だけで造った単式蒸留焼酎です(くわしくは 焼酎の基礎 へ)。

  • 穀類(米・麦・そばなど)⁠や芋類と、そのこうじ、水
  • 穀類のこうじと水
  • 清酒かす(日本酒の酒かす)⁠と水
  • 黒糖と米こうじ、水
  • 上のものに、国が指定した原料を加えたもの

国が指定した49の原料

国が指定した原料は、次の49品目です。

あしたば、あずき、あまちゃづる、アロエ、ウーロン茶、梅の種、えのきたけ、おたねにんじん、かぼちゃ、牛乳、ぎんなん、くず粉、くまざさ、くり、グリーンピース、こならの実、ごま、こんぶ、サフラン、サボテン、しいたけ、しそ、大根、脱脂粉乳、たまねぎ、つのまた、つるつる、とちのきの実、トマト、なつめやしの実、にんじん、ねぎ、のり、ピーマン、ひしの実、ひまわりの種、ふきのとう、べにばな、ホエイパウダー、ほていあおい、またたび、抹茶、まてばしいの実、ゆりね、よもぎ、落花生、緑茶、れんこん、わかめ

ただし、これらの原料の重さの合計は、穀類や芋類とそのこうじの重さを超えてはいけません。

くり焼酎やしそ焼酎も、米や芋とこうじを土台にして、そこにくりやしそを加えて造ります。

そば焼酎

そばを主な原料にした焼酎です。

そばならではのフレッシュな香りと、軽やかな味わいがあります。

宮崎県では、北部や山あいの土地で、米・麦とともにそばが焼酎の原料に使われてきました。

飲み方で味わいが変わるのも、そば焼酎の楽しいところです。

  • ロック:さわやかな香り
  • 水割り:まろやかな味わい
  • お湯割り:香ばしさが少しずつ広がる
  • 炭酸割り:最近は、炭酸割りもすすめられています
  • そば湯割り:おそば屋さんでは、そば湯で割って飲むこともあります

粕取り焼酎(かすとりしょうちゅう)

日本酒をしぼったあとに残る「酒かす」から造る焼酎です。主に日本酒の蔵が造っています。

酒かすの甘い香りに、もみがらや干し草のような香りが重なった、複雑な味わいがあります。

昔ながらの造り方では、酒かすにもみがらを混ぜ、木のせいろ(蒸籠)⁠のような蒸留機で蒸して、焼酎を取り出します。木のせいろで蒸留したものには、ほのかな木の香りがあります。

蒸留したばかりのものは香りがとても強いので、寝かせて香りをなじませてから出荷されます。

冷やしたり、ロックで楽しむほか、梅酒づくりにも使われます。

酒かすから造る焼酎には、もうひとつ「粕醪取り(かすもろみとり)」⁠という造り方もあり、こちらは粕取り焼酎よりおだやかな味わいです。

吟醸酒の酒かすを減圧蒸留すると、果物のような香りの焼酎になります。

くり・しそ・ごまの焼酎

国が指定した原料を加えて造る焼酎です。

このほか、かぼちゃやにんじんを加えた焼酎もあります。

同じ芋や米の焼酎でも、何を加えるかで、ちがう個性の焼酎になります。

じゃがいも・とうもろこしの焼酎

焼酎の原料になる芋は、さつまいもだけではありません。

じゃがいも、長いも、里いも、ヤーコンなども、焼酎の原料に使われています。

とうもろこしの焼酎もあります。

信州の焼酎

長野県には、県の「長野県原産地呼称管理制度」⁠で認められた焼酎があります。

米・麦・そば・きび、さつまいも・じゃがいも・長いも、かぼちゃ・ヤーコン・菊芋・かぶなど、原料はすべて長野県産であること。

仕込みから発酵・蒸留・貯蔵・瓶詰めまで、すべて長野県の中で行い、水も長野県で採ったものを使うこと。

そのうえで、香り・味・バランスの審査に合格したものだけが認められます。

「長期貯蔵」などと書けるのは、3年以上寝かせたものだけです。

そばの産地として知られる信州らしく、そば焼酎もあります。

楽しみ方

原料がちがえば、香りも味わいもちがいます。

芋・麦・米を飲みくらべたら、次はそばや、くり・しそなど、いろいろな原料の焼酎もぜひ。

店でも、そば焼酎やくり焼酎、とうもろこしの焼酎、酒かすの焼酎などをお取り扱いしています。お気軽にご相談ください。

このページの出典(参考にした資料 7件)

このページは、国や公的機関、業界団体、造り手、研究機関などの資料で確かめたことをもとに、店の言葉でまとめています。リンク先は2026年10月に確かめたもので、その後に移ったり変わったりしていることがあります。外国語の資料もあります。

  1. 酒類総合研究所 情報誌 2021年12月号 特集「焼酎」⁠ nrib.go.jp
  2. 酒類総合研究所「お酒のQ&A 焼酎・ブランデー・ウイスキー」⁠ nrib.go.jp
  3. 国税庁「酒のしおり」平成29年版 18 単式蒸留焼酎の例外表示 nta.go.jp
  4. 東京国税局「お酒のはなし 焼酎」⁠ nta.go.jp
  5. 特許庁 地域団体商標「宮崎の本格焼酎」⁠ jpo.go.jp
  6. ジェトロ大分「焼酎の製造工程」⁠ jetro.go.jp
  7. 長野県「長野県焼酎認定要領 別表1 長野県原産地呼称管理制度焼酎認定基準」⁠ pref.nagano.lg.jp

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